リンパ浮腫の診断
がんの手術後で足や腕がむくむ場合、「リンパ浮腫」の可能性があります。診断は、医師の診察とリンパ管造影検査によって行います。
リンパ浮腫治療においては、患肢の外見や症状だけではなく、リンパ管の機能がどの程度保たれているかを把握することが、治療成功の鍵となってきます。 リンパ管機能を評価する検査には、インドシアニングリーンを用いた蛍光リンパ管造影検査(ICGリンパ管造影検査)、放射性同位元素を用いるリンパシンチグラフィ、SPECT-CT等があります。
当院では、低侵襲で多くの情報が得られるICGリンパ管造影検査を行なっています。この検査は、造影剤を用いはしますが使用量は1ml以下と少なく、放射線被曝もないため、リンパ浮腫の検査の中で最も侵襲が低いものとなります。この検査により、リンパ浮腫の重症度の把握や進行度の予測が可能となり、効果的な外科治療戦略を立てることができるのです。
ICGリンパ管造影検査の一例。左のように線状にリンパ管が造影されるのが正常所見です。右のようにべったりと白くなっている部分がリンパが漏れている所です。